新ECおもろ

ECのちょっと先の未来を妄想してます。

spice lifeの10年を振り返ってみる、pocketerローンチ後

spice lifeの10年を振り返ってみる

からの続きです。

 

ちなみにpocketer(ポケッター)はローンチパーティも恵比寿のタワレコカフェでお金かけてやった。

100人以上に来てもらいサービスを見てもらい感想もらったりしたのでイベント自体は成功したけど、今なら、絶対もっとお金かけずにやる(苦笑。

始めた当初、自分は支出に対しての感覚が本当に甘かった。これは経営者になるとよりリアルに身にしみて分かることなのかもしれない。

今なら当然のように思えるが、損益分岐まで自分の予想通りにもっていけるなんてほぼない。さらに出費は予想以上にかかる。お金なくなったら倒産する。お金大事。

 

あと写真撮っといたほうが良かった。というかイベントなどで撮ったはずだがいま手元に残っていない。これは残念。

 

話を戻す。

pocketerローンチ後も粛々と機能を追加していた。

2007年8月ローンチの2ヶ月後の10月には写真共有サイトのフォト蔵livedoorPICSとの提携なども行い、使い勝手をよくしながら、認知を広めていた。

また、その頃はスマホはなく(iPhoneが日本で初めて発売されたのは2008年)、ガラケーだったが、11月にはガラケー向けも対応しガラケーから自分の名刺を作って買えるサービスを開始していた。今でも個人的にはガラケーから自分の名刺を作れるのは画期的だったと思っている。

 

他にも、『筆まめonline』と年賀コラボ企画やったり(プレスリリース)、レザーケースを販売したり、プロフィールサービスと連携したり、ケータイ公式サイトになったり(プレスリリース)と1年位は認知獲得のための企画を色々やっていた。

pocketerケータイ公式サイト

 

1年で認知はある程度広がっていった。しかしながら、売上はぼちぼち、とてもじゃないが単月で損益分岐まで持っていくことは出来ず、3人の人件費すら賄えずキャッシュを溶かし続けていた。

 

どう考えてもすぐに損益分岐まで持っていく事ができそうには思えず、やろうとしていた施策がもしうまくいったとしても数ヶ月程度の時間はかかるであろう、このままではかなりまずいと考え、自分個人からの借り入れを増やし、向こう半年分程度のキャッシュを確保し、さらにサービス単体で単月黒転できるまで、自分だけでも受託の仕事を受けようと決めた。

つまり赤字額を減らし時間をひき伸ばしながら自社サービスを成長させ、軌道に乗ったら受託を辞めて自社サービスに専念する、という考えに切り替えた。

それまでは自社サービスを伸ばすことに全員が専念していた。自社サービスを作り認知を広げ個人用名刺を作りたいいろいろな人に使ってもらうことが起業してやりたいことだったからだ。ただそうは言っていられない状態になった。

知り合いの企業に手伝えることがないかを聞いてみたところ、こちらの条件に合う仕事が見つかったので、受託の仕事を始めた。

 

そして、たしか3ヶ月位過ぎたころ、上述のフォト蔵を運営していた会社の社長の方から、

「pocketerってウェブでデザインして名刺を作れるサービスだけど、名刺じゃないんだけど似たようなことをやりたがっている人がいるんで興味あれば紹介したいんだけどどうですか?」

とメールをもらった。

話が面白そうだったのと、売上をもっと伸ばすためになんでもやろうと思っていたので会わせてほしいと返答し、数日後にオフィスで会うことになった。

そしてその紹介された人が、現取締役の鈴木健さんだった。

2008年の7月のことだった。

 

つづく。